ケタラールは低心機能患者に使用すべきではない
ケタラール(ケタミン)は、血圧上昇が重大な危険となる患者には禁忌であり1、低心機能患者、特にカテコラミン依存性心不全や代償不全の患者には使用を避けるべきです。
禁忌と警告
FDA添付文書は明確に、血圧の著しい上昇が重大な危険となる患者にはケタラールを禁忌としています1。さらに、ケタミン投与後には心代償不全、不整脈、血圧・心拍数の低下が観察されており、投与中はバイタルサインと心機能のモニタリングが必須です1。
心機能低下患者における具体的リスク
急性心不全・心原性ショックのリスク
- カテコラミン依存性心不全患者では、ケタミン投与により心係数が21%低下し、肺動脈楔入圧が20%上昇、全身血管抵抗が38%増加することが報告されています2
- 冠動脈疾患と心不全の既往がある患者では、ケタミン投与後に急性肺水腫と心原性ショックを発症し、機械換気と強心薬サポートが必要となった症例があります3
心機能への直接的影響
臨床的推奨アルゴリズム
低心機能患者の鎮静戦略
重度心不全・心原性ショック患者の場合:
代償性だが高度左室機能低下患者の場合:
- ベンゾジアゼピンが血行動態的に最も安全な補助鎮静薬7
- ただし、人工呼吸期間延長とせん妄のリスクを考慮
ケタミンの交感神経刺激作用の誤解
ケタミンは交感神経刺激作用により血行動態不安定性を軽減できるとされていますが6、これは心機能が保たれている患者での話です。低心機能患者では: