ロイコボリンの投与量
身長166cm、体重62.4kgの患者の場合、体表面積は約1.69m²となり、使用目的によってロイコボリンの投与量は大きく異なります。
体表面積の計算
患者の体表面積(BSA)= √[(身長cm × 体重kg) / 3600] = √[(166 × 62.4) / 3600] ≈ 1.69 m²
使用目的別の投与量
1. 高用量メトトレキサート後のロイコボリン救援療法
標準投与量:15mg(約10mg/m²)を6時間ごとに10回投与11
重要な注意点:
2. 進行大腸癌の化学療法(5-FUとの併用)
高用量レジメン
- ロイコボリン:338mg(200mg/m² × 1.69m²)
- 3分以上かけて緩徐に静脈内投与
- その後5-FU 625mg(370mg/m²)を静脈内投与
低用量レジメン
- ロイコボリン:34mg(20mg/m² × 1.69m²)
- 静脈内投与
- その後5-FU 718mg(425mg/m²)を静脈内投与
治療スケジュール:
3. 皮膚疾患に対する低用量メトトレキサート療法の補助
葉酸(ロイコボリンではなく):5mg 週1回2
- 英国皮膚科学会ガイドラインでは、メトトレキサート使用時の補助療法として葉酸を推奨
- ロイコボリン(folinic acid)は葉酸より高価で、追加の利点は示されていません2
- メトトレキサート投与日を避けて投与
臨床的考慮事項
用量調整が必要な状況
腎機能障害時:
消化器毒性出現時:
よくある落とし穴
メトトレキサート過量投与時の対応遅延
- 1mg/kg以上の過量投与では、摂取1時間以内に活性炭投与
- できるだけ早期にロイコボリン投与開始(初回最大100mg/m²)2
投与経路の誤り
5-FUとの混合
- ロイコボリンと5-FUは沈殿形成を避けるため別々に投与1
エビデンスの強度
FDA承認薬剤情報11が最も信頼性の高いエビデンスであり、体表面積に基づく投与量計算の根拠となっています。大腸癌治療における低用量と高用量レジメンの比較研究3では、有効性に有意差がなく、低用量レジメンで毒性が少ないことが示されています。