一価不飽和脂肪酸と血糖コントロール
一価不飽和脂肪酸(MUFA)は血糖コントロールに有益であり、飽和脂肪酸の代わりに摂取することで、血糖耐性の改善とインスリン抵抗性の低減が期待できます。1
一価不飽和脂肪酸の血糖代謝への効果
- 一価不飽和脂肪酸を多く含む食事は、飽和脂肪酸が多い食事と比較して、血糖耐性とリピドプロファイルの改善をもたらします。1
- 一価不飽和脂肪酸が豊富な食事はインスリン抵抗性を軽減する可能性があります。1
- 代謝研究において、一価不飽和脂肪酸が多い食事は、高炭水化物・低脂肪食と比較して、食後の血糖値やインスリン値の上昇が少なく、トリグリセリドの上昇も抑えられます。1
一価不飽和脂肪酸と炭水化物の比較
- 低飽和脂肪(エネルギーの10%以下)・高炭水化物食は、食後の血糖値とインスリン値を上昇させ、トリグリセリドを増加させ、場合によってはHDLコレステロールを減少させることがあります。1
- 一方、一価不飽和脂肪酸が多い食事は、炭水化物が多い食事と比較して、血糖値が低く、血圧も低い傾向があります。2
- 一価不飽和脂肪酸を多く含む食事と低脂肪・高炭水化物食は、LDLコレステロールの低下効果は同等ですが、一価不飽和脂肪酸食はHDLコレステロールが高くなる傾向があります。2
実践的な推奨事項
- 飽和脂肪酸からのエネルギー摂取は10%未満に抑えるべきです。LDLコレステロールが100 mg/dl以上の人は、7%未満に抑えることでさらに効果が期待できます。1
- LDLコレステロールを下げるためには、飽和脂肪からのエネルギーを減らすか、炭水化物または一価不飽和脂肪酸に置き換えることが効果的です。1
- 一価不飽和脂肪酸の良い供給源としては、オリーブオイル、大豆油、キャノーラ油、サフラワーオイル、ピーナッツオイル、アーモンド、カシューナッツ、ピーカン、アボカド、ピーナッツ、ピーナッツバターなどがあります。1
注意点と制限事項
- 一価不飽和脂肪酸が多い食事は、コントロールされた研究環境では有益ですが、日常生活で自由に摂取すると、エネルギー摂取量の増加や体重増加につながる懸念があります。1
- 高一価不飽和脂肪酸食は、空腹時血糖値やHbA1c値の改善を示していません。1
- 各個人の代謝プロファイルや体重減少の必要性に応じて、栄養療法の推奨が決まります。1
- 一価不飽和脂肪酸の効果は、民族的または文化的な食事の好みによっても影響を受ける可能性があります。1
他の脂肪酸との比較
- 多価不飽和脂肪酸は、飽和脂肪酸と比較すると総コレステロールとLDLコレステロールを低下させますが、その効果は一価不飽和脂肪酸ほど強くありません。1
- n-3多価不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸)は、特に高トリグリセリド血症の人でトリグリセリドレベルを低下させる効果があります。1
- トランス脂肪酸の摂取は最小限に抑えるべきです。1
血糖コントロールの観点からは、一価不飽和脂肪酸を多く含む食事は、飽和脂肪酸が多い食事よりも有益であり、高炭水化物食と比較しても血糖値の上昇が少なく、インスリン感受性を改善する可能性があります。3, 4