重症度評価
- アルコール離脱症候群の重症度評価にはCIWA-Ar(Clinical Institute Withdrawal Assessment for Alcohol)スコアが有用で、スコア>8は中等度、≥15は重症の離脱症候群を示します 4, 2
- 症状は通常、最後の飲酒から6〜24時間以内に現れ、血圧上昇、脈拍増加、振戦、過反射、イライラ、不安、頭痛、吐き気、嘔吐などがあります 4
- 重症例では、せん妄、痙攣、昏睡、心停止、死亡に進行する可能性があります 4
薬物療法
ベンゾジアゼピン系薬剤
- 長時間作用型ベンゾジアゼピン(ジアゼパム、クロルジアゼポキシド)は痙攣やせん妄に対する保護効果が高く、多くの患者に適しています 1, 2, 3
- ジアゼパムは急性アルコール離脱症状の緩和に対して、最初の24時間は10mg、1日3〜4回投与し、その後5mg、1日3〜4回に減量します 5
- 短時間・中間作用型ベンゾジアゼピン(ロラゼパム、オキサゼパム)は高齢者や肝機能障害のある患者に安全です 4, 2
- ロラゼパムは通常1〜4mg、4〜8時間ごと(1日6〜12mg)で投与します 2, 3
補助療法
- チアミン(ビタミンB1)100〜300mg/日を全てのアルコール離脱患者に投与し、ウェルニッケ脳症を予防する必要があります 1, 2, 3
- チアミンはブドウ糖含有の点滴を行う前に投与する必要があります 2, 3
- カルバマゼピン(200mg、6〜8時間ごと)は痙攣予防の代替薬として使用できます 2, 3
- ハロペリドール(0.5〜5mg、8〜12時間ごと)はベンゾジアゼピンでコントロールできない興奮や精神症状に慎重に使用できます 2, 3
治療環境の選択
- 重篤な合併症、大量飲酒の既往、離脱痙攣やせん妄の既往、重篤な内科的・精神科的疾患の併存、外来治療の失敗がある患者には入院治療が推奨されます 1, 2, 3
- 軽度から中等度の離脱症状で追加のリスク因子がない患者は可能な限り外来治療を行います 6, 7