重症肺炎におけるステロイド投与基準
重症市中肺炎(severe CAP)でICU入室を要する患者には、ヒドロコルチゾン200mg/日の早期投与を推奨しますが、インフルエンザ肺炎、骨髄抑制、誤嚥性肺炎の患者には使用すべきではありません。1
ステロイド投与の適応基準
投与を推奨する状況
重症CAPでステロイドが有益となる具体的な基準:
最新のCAPE COD試験(2023年)では、重症CAPに対する早期ヒドロコルチゾン投与により、死亡率と挿管率が有意に減少しました1。2026年のメタ解析でも、重症CAP患者3,326名において死亡率が27%減少(RR 0.73)することが確認されています4。
投与を避けるべき状況(重要な除外基準)
以下の患者にはステロイドを投与してはいけません:
- インフルエンザ肺炎:メタ解析で死亡率増加が示されており3、自然免疫が重要な役割を果たすため3
- 骨髄抑制患者1
- 誤嚥性肺炎1
- 非重症CAP:死亡率や臓器不全に対する利益がなく3、2026年のメタ解析でも非重症例では死亡率が増加傾向(RR 1.14)4
投与プロトコル
推奨される投与法
- 薬剤:ヒドロコルチゾン(第一選択)1
- 用量:200mg/日(ヒドロコルチゾン換算で最大240mg/日まで)3, 1
- 投与経路:静脈内ボーラス投与5
- 投与期間:8〜14日間、漸減しながら中止1
- 多くの研究では7日以内、60mg/日未満のプレドニゾン換算量で使用5
臨床的効果
ステロイド投与により以下の改善が期待できます:
安全性とモニタリング
主な副作用
重要な点として、ステロイド投与群で死亡率の増加を示した研究はありません3。
臨床的注意点
エビデンスの質について理解すべき点: