テデュグルチドの短腸症候群における治療プロトコル
テデュグルチドは短腸症候群(SBS)の患者で経静脈栄養(PN)依存状態にある成人および1歳以上の小児に対して、他の治療法を最適化した後に使用すべき薬剤です。投与量は0.05 mg/kg/日を皮下注射で行い、腎機能障害(eGFR<60 mL/min/1.73m²)の患者では半量に減量します。 1
適応と作用機序
- テデュグルチド(商品名:Gattex/Revestive)はグルカゴン様ペプチド-2(GLP-2)アナログで、腸管の吸収機能を改善し、経静脈栄養(PN)からの離脱を促進する 2, 1
- 腸管の絨毛高や陰窩深度を増加させる腸管栄養効果があり、腸管吸収を促進する唯一の成長因子である 2
- 湿重量吸収を約750g/日増加させるが、エネルギー吸収への効果は限定的(250 kcal/日未満)2
投与プロトコル
投与前の評価
投与方法
モニタリング
臨床効果
- 患者の79%で臨床的に有意な経静脈栄養量の減少が見られる(投与開始1〜45週の間に効果発現)3
- 3ヶ月治療で約20%、2年治療で約45%の経静脈栄養量減少が期待できる 3
- 一部の患者(約21%)では完全な経静脈栄養からの離脱が可能 3, 4
- 経静脈栄養を必要としない日数の増加が期待できる 4
- 便の回数と性状の改善効果もある 3
副作用と注意点
- 主な副作用は消化器症状で、多くは軽度から中等度 5, 6
- 成長因子であるため、消化管ポリープや悪性腫瘍の成長を促進する可能性がある 2
- STEPS第3相試験では、肝癌1例と肺癌2例の発生が報告されている 2
- 長期使用における腫瘍促進リスクについては継続的な監視が必要 2
治療の位置づけ
- テデュグルチドは食事療法や従来の短腸症候群治療法を最適化した後に、慎重に選択された患者にのみ使用すべき 2
- 短腸症候群の診断と管理に経験のある医師が処方し、客観的な評価が可能な施設で使用する 2
- 患者には治療のメリット(経静脈栄養離脱の可能性、生活の質改善)とリスク(副作用、長期的な安全性懸念)について十分に説明する必要がある 2