レケンビとケサンラの違い
レケンビ(エポエチンアルファ)とケサンラ(カスポファンギン)は、全く異なる薬理作用と適応を持つ医薬品です。
薬理学的特性の比較
レケンビ(エポエチンアルファ)
- 165アミノ酸からなる糖タンパク質で、組換えDNA技術により製造される造血刺激剤です 1
- 分子量は約30,400ダルトンで、ヒトエリスロポエチン遺伝子が導入された哺乳類細胞により生産されます 1
- 赤血球生成を促進する作用があり、貧血の治療に使用されます 2
- 静脈内または皮下投与が可能な製剤です 1
ケサンラ(カスポファンギン)
- エキノカンジン系の抗真菌薬で、半合成リポペプチド化合物です 3
- 真菌細胞壁の重要な構成要素である1,3-β-グルカンの合成を非競合的に阻害します 4
- 真菌細胞の浸透圧の完全性維持、細胞分裂、細胞成長に重要な役割を果たすグルカン繊維の形成を阻害します 4
- 静脈内投与のみの製剤です 3
適応症の違い
レケンビ(エポエチンアルファ)
- 主に腎不全に関連する貧血の治療に使用されます 2
- その他、化学療法に伴う貧血、自己血輸血の促進、骨髄移植後の赤血球回復促進などにも使用されます 5, 2
- 関節リウマチに伴う貧血やAIDS患者のジドブジン療法に関連する貧血にも効果があります 2
ケサンラ(カスポファンギン)
- カンジダ属やアスペルギルス属による真菌感染症の治療に使用されます 4
- 特に他の治療法に不耐性または無効な侵襲性アスペルギルス症の治療に適応があります 4
- 好中球減少患者の持続性発熱の経験的治療にも使用されます 6
投与方法と用量
レケンビ(エポエチンアルファ)
ケサンラ(カスポファンギン)
- 成人では初日に70mgの負荷投与を行い、その後は50mg/日を維持量として静脈内投与します 4
- 肝機能が著しく低下している患者では35mg/日に減量します 4
- 小児では50mg/m²/日の投与で成人の50mg/日と同等の曝露が得られます 4
副作用プロファイル
レケンビ(エポエチンアルファ)
ケサンラ(カスポファンギン)
- 一般的に忍容性が良好で、肝酵素上昇、消化器障害、頭痛などが報告されています 4, 8
- ヒスタミン様症状が稀に観察されることがありますが、推奨より速い点滴速度に関連している可能性があります 4
- CYP450酵素系を介した薬物相互作用の可能性は低いですが、タクロリムスのAUCを約20%減少させる可能性があります 4
臨床的有効性
レケンビ(エポエチンアルファ)
ケサンラ(カスポファンギン)
- 侵襲性カンジダ症の治療においてアムホテリシンBデオキシコール酸と同等の有効性を示しますが、忍容性が優れています 6
- 食道カンジダ症の治療においてフルコナゾールと同等の有効性を示します 6
- 標準治療に不耐性または無効な侵襲性アスペルギルス症の救済療法として有効です 8, 6
まとめ
レケンビ(エポエチンアルファ)は造血刺激剤で主に貧血治療に使用され、ケサンラ(カスポファンギン)は抗真菌薬でカンジダ属やアスペルギルス属による真菌感染症の治療に使用されます。これらは全く異なる薬理作用と適応を持つ医薬品です 1, 3, 2, 8。