CTによるヘルペス脳炎の鑑別方法
CTは早期のヘルペス脳炎の検出には感度が低く、初期CT検査では約75%の症例で異常が見られないため、MRIが第一選択の画像診断法です。1
CTの限界と特徴的所見
感度の問題
CTで認められる特徴的所見
側頭葉の低吸収域が最も重要な所見です:
その他のCT所見:
新しいCT技術
**周波数選択的非線形ブレンディング(best-contrast CT)**という後処理技術により、従来のCTと比較して:
ただし、この技術は研究段階であり、一般的には利用できません。
実臨床での推奨アプローチ
CTの役割
CTは以下の目的で使用すべきです1:
- 腰椎穿刺前の頭蓋内圧亢進の除外
- 他の鑑別診断(脳腫瘍、脳膿瘍、くも膜下出血)の除外
- MRIが実施不可能な場合の代替手段(昏睡状態、全身麻酔が必要な場合、時間外など)
重要な注意点
CTが正常でも、臨床的にヘルペス脳炎が疑われる場合は、アシクロビル治療を開始すべきです1:
診断アルゴリズム
MRIを48時間以内に実施(可能な限り24時間以内)1
- 拡散強調画像(DWI)を含む
- T2-FLAIR画像で帯状回と内側側頭葉の高信号を確認
MRI実施不可能な場合のみCTを使用1
- 深部側頭葉の低吸収域を探す
- 中脳上部、視床下部、島皮質レベルの病変を見逃さないよう注意5
画像所見に関わらず、CSF HSV-PCRが診断のゴールドスタンダード1