カルバペネム耐性緑膿菌に対する有効な内服抗菌薬治療の選択肢
カルバペネム耐性緑膿菌(CRPA)に対する有効な内服抗菌薬治療の選択肢は非常に限られており、多くの場合、感受性試験に基づいた高用量シプロフロキサシンが唯一の実用的な選択肢となります。
内服抗菌薬の選択肢
- シプロフロキサシンは、カルバペネム耐性緑膿菌を含む緑膿菌感染症に対する第一選択の内服抗菌薬であり、高用量(750mg、12時間ごと)が推奨されます 1, 2
- レボフロキサシン(750mg、24時間ごと)も感受性がある場合には選択肢となりますが、臨床経験は限られています 1, 3
- 内服抗菌薬の選択は必ず抗菌薬感受性試験の結果に基づいて行う必要があります 1, 3
治療の限界と注意点
- カルバペネム耐性緑膿菌に対する内服抗菌薬の選択肢は非常に限られており、多くの株はフルオロキノロン系にも耐性を示します 1
- 一部の欧州諸国では緑膿菌のフルオロキノロン耐性率が増加しており、内服治療の有効性がさらに制限される可能性があります 1, 3
- 重症感染症(敗血症や肺炎など)の場合、内服治療のみでは不十分であり、初期の静脈内投与が必要となります 2, 3
静脈内治療の選択肢
重症例では、以下の静脈内治療が考慮されます:
重症例では、シナジー効果を期待して以下の併用療法が考慮されることがあります:
投与経路と治療期間
- 患者が経口摂取可能な場合は内服投与が推奨されます 1, 3
- 経口摂取が不可能な場合は静脈内投与を行い、臨床的に安定したら(入院後3〜5日)内服に切り替えます 1, 3
- COPD患者における抗菌薬治療期間は平均7〜10日間維持すべきです 1, 3
- レボフロキサシンまたはモキシフロキサシンの5日間コースはβ-ラクタム系の10日間コースと同等の効果を示しています 1
治療失敗時の対応
- 患者の約10〜20%が経験的抗菌薬治療に反応しません 1
- 治療失敗の原因として、経験的治療でカバーされていない微生物(緑膿菌、MRSA、アシネトバクターなど)による初期感染が考えられます 1
- 治療失敗の場合、緑膿菌、抗生物質耐性肺炎球菌、非発酵菌に対して良好なカバー率を持つ抗生物質に変更し、微生物学的結果に応じて新しい抗生物質療法を調整することが推奨されます 1
カルバペネム耐性緑膿菌に対する内服抗菌薬治療の選択肢は非常に限られており、多くの場合、感受性試験に基づいた高用量シプロフロキサシンが唯一の実用的な選択肢となります。重症例では静脈内治療が必要であり、新しい抗菌薬や併用療法が考慮されるべきです。